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エリア「本当に……ネロなの?」

ネロ「……ああ、間違いなく、俺はネロ・クレイトスだ」

ネロの名前を聞いたエリアの瞳が大きく見開かれた。

聞きたいことが山ほどある、しかし何から聞いていいのかわからない…そんな表情をしていた。

エリア「……どうしてここに?」

ネロ「俺はこの研究所のデータの奪取及び研究所の施設の破壊という任務のためにここにいる」

エリア「研究所…やっぱり…ここはそういう…ところなんだね…」

ネロ「とにかくここは危険だ。外に出るぞ」

ネロはエリアの手をとると出口のほうへと歩き出した。

エリア「え…ちょっ…ネ、ネロ…!」

エリアは慌てて手を振りほどいた。

エリア「ここにいる子達は?みんな死んじゃってるけど、せめて…ちゃんと弔ってあげたい…」

ネロ「……わかった」

そして2人は倒れている子供達に黙祷を捧げた。

利用された命でも、せめて安らかに逝けるように…と…

……

ネロはエリアを連れて元来た道を引き返した。

しかし、螺旋階段を登り終えたところで、ネロは突然立ち止まった。

エリア「ネ、ネロ?どうしたの?」

ネロ「黙っていろ」

ネロは研究所の入り口を確認した。

しかし、入り口にはネロが倒した見張りの兵士やその援軍の兵士が倒れているだけで、他には誰もいなかった。

ネロ「誰もいないか…エリア、ここから少し離れたところに俺たちの移動するためのキャンプシップがある…そこまで走るぞ」

そう言ってエリアの手を引いて走ろうとしたが、エリアが走ろうとしなかった。

ネロ「…エリア?……これは!?」

先程の部屋は薄暗くてよく見えなかったが、外に出て明るくなったことでエリアの全身を見ることができるようになった。

そして、エリアの身体の異変も…

ネロ「エリア…これは?」

エリアの右足から大量の血が流れていた。

先程螺旋階段を駆け上がったときに傷が酷くなったのかもしれない。

エリア「ここに来た時…兵士に襲われて…その時に…ちょっと…」

ネロ「何故言わなかった…」

エリア「ネロに会えて…それどころじゃなかったし…それに…ネロに迷惑かけたくなかったから…」

そう言って俯くエリアの目には涙が浮かんでいた。

ネロ「(自分の辛い事を隠す…変わってないな…)」

ネロ「この怪我だと動けそうにないな…」

エリア「…え?あ、うん…ごめん…」

ネロ「少し手荒になるが…仕方ないな」

エリア「え?それってどういう……きゃっ!?」

エリアが言葉を言い終える前にネロはエリアを抱え上げ、所謂「お姫様抱っこ」の姿勢で走り出した。

最初は戸惑っていたエリアだったが、次第にネロに身体を預けるようになった。

エリア「(なんか…始めてかも…こんなに長くネロの身体に触れるのって…)」

そして、ネロ達がキャンプシップに着いたのと同時に、シャオリーから通信が入った。

シャオリー『データと薬品の奪取は完了した。これからレイと合流してそちらに向かう。爆弾の設置も完了している』

ネロ「了解した」

ネロは通信を切ると、エリアをシップのシートに座らせた。

エリア「今のは……誰…?」

ネロ「この世界で出会った俺の仲間だ」

エリア「そう……」

エリアの顔はかなりやつれており、眠そうな表情をしていた。

ネロ「俺達の拠点に戻るまで少しかかる。少し休め…」

エリア「うん……少し…眠るね」

そう言うが早いがエリアはシートに身体を預けて眠ってしまった。

その後、レイとシャオリーと合流したネロ達は帰還した。

……

帰還したネロはエリアをメディカルルームに運んでいた。

それを見たライナは、「まったく、レイに続いてネロまで人を連れ込むなんて…」と呆れていたが、ちゃんと診察と治療はしてくれた。

診察と治療が終わった後、ライナはクインの様子を見に行くと言ってエリアの病室から出て行ってしまったため、今病室にいるのはネロとエリアだけだった。

エリアはしばらく眠っていたが、やがて目を覚ました。

エリア「ん……ここは……?」

ネロ「……目が覚めたか」

エリア「……ネロ?ここは?」

ネロ「ここは惑星間航行船団オラクルの所有するアークスシップ4番艦、アンスール。そのメディカルルームだ…」

エリア「オラクル?アークス?」

知らない言葉を聞いて困惑しているエリアにネロはこの世界の事や、自分達の状況を伝えた。

エリア「そんな…ことに…なってたんだ」

ネロ「お前の今後のことは後で決めればいい。まずは食事を採るんだ。少し待っていろ…食事を持ってくる」

エリア「あっ!ネ…ネロ…!」

ネロが部屋から出ようと扉を開けた時、エリアがネロに後ろから声をかけた。

ネロ「……なんだ?……っ!!」

振り返ると涙目のエリアがベッドの上に座っていた。

様子のおかしいエリアを放っておくこともできずにネロはベッドの横まで戻った。

ネロ「どうし…」

エリア「ネロっ!」

突然エリアがネロに抱き着いた。

エリアはネロの胸に顔を埋めながら小さな声で喋る。

エリア「ごめんね…突然…でも…私…怖かったの…」

エリアが抱きしめる力を強くする。

エリア「あの場所、すごく怖かった…何度も死んじゃうかもって思った…ネロに会えないまま死んじゃうのかなって…」

ネロはエリアの置かれていた状況を想像した。

突然わけのわからないところに飛ばされ、兵士に襲われ、何人もの子供の死体が転がっている部屋で3日間過ごす。

そんな場所に3日間もいて不安にならないわけがない。

ネロ「辛いを思いをしたな……だがもう大丈夫だ…」

エリア「ネロ…?」

ネロ「これからは俺がいる」

エリア「…うん」

そうは言ったものの、エリアはまだ不安そうな顔をしていた。

ネロは一瞬言おうか躊躇ったが、言うことを決めて口を開いた。

ネロ「エリア、これだけは覚えておけ」

エリア「え?」

ネロ「例えこの先何があろうと…俺はお前を守る…永遠にな」

エリア「……ネロ…ネロぉ!」

その言葉を聞いたエリアは遂に声を上げて泣き出した。

そんなエリアをネロは黙って抱きしめた。

……

ネロ「落ち着いたか?」

エリア「………うん///

数分後、エリアはもう泣き止み、今はネロと2人でベッドに腰掛けていた。

先程の言葉を聞いた影響か、エリアの顔は真っ赤だった。

ネロ「とりあえず、食事をしたほうがいいな」

エリア「う…うん…」

ネロ「立てるか?」

エリア「うん…少し痛いけど、なんとか歩けそうだよ」

そう言って立とうとしたエリアだが、足の痛みに顔をしかめ、ベッドに座り込んでしまう。

ネロ「その様子じゃ、歩くのは無理そうだな」

エリア「……ごめんなさい」

ネロ「なら、なにか持ってこよう。少し待っていろ」

そう言って立ち上がったネロをエリアが呼び止めた。

エリア「あ…あの…ネロ」

ネロ「ん?なんだ?」

エリア「その…迷惑かけちゃって…ごめんね…」

ネロ「気にするな…俺で良ければいつでも頼ってくれていい」

そう言ってエリアの頭を撫でる。

エリア「うん…じ、じゃあひとつ…いいかな?」

ネロ「……?」

エリア「その…少しだけでいいから、もう少しだけ…私のことを抱きしめて……///

後半は小さくなってしまっていたが、なんとか聞き取ることが出来た。

ネロ「……わかった」

そのままさっきのようにネロは再びエリアを抱きしめた。

エリア「あったかい…」

抱きしめられたエリアはネロのぬくもりを感じながらそっと身体を預けた。

エリア「(ネロは…ここにいてくれる。私の大切な人は確かにここにいてくれる…私は…1人じゃないんだ)」

この1週間後、エリアはアークスとなった。

命を弄ばれている子供達を守る為に…

自分の大切な人を守る為に…

-FIN-
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 2013_08_18


敵の武器が真っ二つに割れた。

アサルトライフルを乱射してくる兵士の、その懐に潜り込んで横薙ぎに払う。

そして、ナイフを構えて突進してくる兵士の身体を絡めるようにして斬り上げ、返す刀で肩口から剣を打ち降ろす。

袈裟切りに斬り裂かれた兵士は地面に倒れた。

ネロは地面に倒れた兵士達を見て息をつく。

ネロ「これで46人目か…」

レイとシャオリーを研究所の本部に突入させてからネロは兵士達の足止めをしていた。

外の見張りを倒せばその援軍が来ることはわかっていた。

その数は尋常なものではなかったが、現れる援軍を次々と斬り倒していくネロの姿に敵も焦り始めたのか、援軍の数を増やしていった。

ネロとしては研究所の中にいる兵士を倒すことでレイやシャオリーの任務の邪魔をさせずに済むのでありがたかったが。

「敵は1人だ!全員でたたみかけろ!」

隊長と思われる兵士の1人が叫ぶのと同時に武装した兵士がネロに突進してきた。

ネロ「(6人…指示している兵士を合わせると7人か…)」

今までの援軍に比べると数が圧倒的に少ない。

おそらくこれが最後の援軍なのかもしれない。

ナイフを構えた兵士の攻撃をネロはバックステップで避けつつ、ライフルを構えた兵士の遠距離からの攻撃も交わす。

大剣を背中に背負い、腰椎部に装備していた2本の短剣を引き抜いて遠距離にいる兵士2人に投げつける。

残り4人が剣を持って四方向からネロを囲むように近づいてくる。

それを確認したネロは両腕を胸の前で交差させ、両腰に装備された双剣の柄を握った。

そのままのポーズで前方の2人に突進し、間合いに入った瞬間に腕を走らせて兵士2人を斬り裂き、後方にいた残りの2人は振り返る動作だけで腕を広げ、兵士2人を斬り裂いて撃破した。

「くっ!うおおおお!!」 

残っていた最後の…隊長と思われる兵士が剣を構え、叫びながら突進し、ネロに組みついてきた。

ネロ「……」

ネロは無造作に腕を振るってその兵士を地面に叩きつけると、背中の大剣を兵士の身体に突き刺した。

……

辺りに沈黙が漂う。

どうやら、研究所からの兵士の応援はこれで終わりのようだった。

ネロ「これで終わりか…意外にあっけなかったな」

ネロが端末を確認したが、レイとシャオリーからの任務完了報告はまだなかった。

研究所破壊のための爆弾はシャオリーがセットすることになっていたし、研究所内部の破壊はレイの役目だったため、ネロのやることは実質なくなった。

大剣を背負いなおしたネロは、少しの間もの思いにふけることにした。

この世界に来て2年の月日が経った。

転移したナベリウスでレイ達と出会い、元の世界に戻るための方法を探すためにアークスとなった。

最初はネロを警戒していたレイやシャオリーも次第に警戒を解き、今では親友と呼べる間柄にまで発展した。

しかし、仲間はできてもグラールを見つけることはできなかった。

毎日のように思い出すLWの仲間達の顔。

そして、ずっと想い続けていた彼女の顔。

もう会えないかもしれない…

そこまで考えた時、ネロは爆破した入り口の近くに奇妙な通路を発見した。

通路は薄暗く、螺旋階段で下に降りられるようになっていた。

ネロ「……ここは…一体…?」

少し迷ったが、ネロはその道を進むことにした。

危険だとは思ったが、なんとも言えないいやな予感がしたのだ。

ネロ「……なんだこの臭いは…」

下に進めば進むほど、鼻を悪臭が漂っていた。

ネロ「まさか…ここは…」

階段を降りきると、目の前に扉が立っていた。

悪臭はその扉から漏れているようだった。

ネロ「……!」

ネロは扉を開けた。

ネロ「……なんだ…これは…」

部屋の中には人間サイズの試験管がいくつも並び、その中には人間の脳や心臓などの臓器、人間そのものが入っているのものもあった。

そして、試験管に横たわっている何人もの子供の死体。

全員が死んでいた。

おそらく拉致した子供を実験材料にし、実験中に死んだ子供を破棄するための場所なのだろう。

ネロ「どこの世界でも…こういう場所があるのか…」

苛立ち、壁に拳を叩きつける。

それと同時に奥の方で物音が聞こえた。

ネロ「(聞き間違えじゃない…敵か…それとも生き残りか…?)」

剣を構えながらゆっくりと奥の方へ進んでいった。

部屋の一番奥の試験管の影に人影がうずくまっているのが見えた。

髪の長さ、体格からして人影は女性の可能性が高かった。

背中を向けているためか、ネロが近くにいることは気付いていないようだった。

ネロ「……っ!!」

ネロは空いている方の手で女性の腕を掴み、無理矢理立たせて近くの壁に叩き付けた。

???「あぅ…っ!!」

叩きつけられた時の声からして女性であるということは理解できたがネロにとってはそんなことは重要ではなかった。

そのまま女性の肩を掴み、剣を突き付けて静かに問いかけた。

ネロ「貴様…ここで何をしていた?返答次第では…」

そこまで言ってネロは言葉を止めた。

自分の目の前にいる女性の容姿に見覚えがあったからだ。

長く美しい青い髪、髪からちらりと見える透き通るような色の蒼い目。

ネロ「ま…まさか…」

ネロが女性から手を離し、後ずさる。

ネロ「まさか…そんな…そんなはずは…」

???「……?」

ネロ「お、お前……な……名前は……?」

動揺している所為か上手く喋る事ができなかった。

???「……え?」

ネロ「お前の名前だ…」

女性はかなり不審そうな顔をしていたが、

???「…………エリア・リオン」

と小さく答えた。

ネロ「……!」

名前を聞いた瞬間にネロは剣を地面に落とした。

ガッシャーンという音が部屋に響き渡る。

エリア「……?……あなた…大丈夫……まさか」

ネロは目の前のエリアと名乗った女性の顔を見た。

何かに気付いた…そんな表情だった。

エリア「……ネロ……なの…?」

ネロ「……エリア…なのか…?」

少しの間を置き、2人は同時に口を開いた。

ネロ&エリア「「どうして…ここに…?」」

-続く-
 2013_08_14


はいどうも、最近目から出血してしまったネッツーでございます!

鏡見たら白目のところが真っ赤になってたんで慌てて病院に行きましたね。

結膜下出血というらしく、1、2週間安静にしていれば治るそうです。

さて、最近キャラの設定やストーリーばっか載せてたので普通の更新をするのがすごくひさしぶりに感じます。

いや、感じるじゃなくてひさしぶりなんですけどねw

大型アプデから結構経ってるので今更な感じもしますが、とりあえずはPSO2の近況報告をしようと思います。

まずメインのネロですが、遂にハンターレベルが60になりました!

現在はファイターをメインにして育成中で、レベルは50になりました。

それと、エクスキューブがキャンペーンやらログインボーナスやらで貯まってたので新フォトンブラストのイリオスと交換しました。

pso20130804_135114_001.jpg

初の人型フォトンブラストですね。

それでこのフォトンブラスト、呼び出しただけではなにもせずに突っ立ってるんですよ。

プレイヤーが攻撃するとそれに連動して攻撃してくれるようになっています。

もうアレですね。デビルメイクライ4の主人公のネロの魔人化にそっくりですね。

後、ストーリーもエピソード2の第一章が解禁されましたね。

pso20130724_220924_076.jpg

ハンターになったエコーとか…

pso20130724_224206_208.jpg

なんか歪んじゃったテオドールとか…出てきます。主は昔よりもこっちの病んじゃったテオドールの方が好きですw

まぁ、どんな内容かはネタバレになっちゃうんで書きませんが…←今更

とりあえずはこんな感じですね。

次はもうちょっと詳しいところを掘り下げていきたいかなーって思っています。

では今回はここまで!次の更新でお会いしましょう!
 2013_08_06


レイとシャオリーは装備を整えて研究所に向かった。

研究所は砂漠のど真ん中に建っていた。

非人道的な研究所…というのにも関わらず、研究所はかなり堂々と存在していた。

これでは正面突破すれば案外楽にいけるのでは…とレイは思ったがその考えは大きく覆された。

研究所の周囲には堀のようになっており、人が通ることができないようになっていた。

そして周囲の堀を渡れるように研究所の入り口の前に一本の長い橋が架かっており、その先に研究所の入り口があった。

しかし、当然そこには見張りと思われる武装した何人もの兵士が研究所の入り口を守っていた。

レイ「思ってた通り厳重な警備だな…それに、あの見張りの感じ…」

16歳と若いレイでも、見張りの兵士達は相当の使い手だと感じた。

1人ならなんとか倒せるかもしれないが、複数で攻められたらどうなるか…

と、そこまで考えたところでレイは研究所への橋から少し離れたところにネロが立っているのを見つけた。

ネロ「来たか…」

レイ「ネロ…?どうしてここに?」

シャオリー「今回の任務はかなり危険だからな。だからネロにも手伝ってもらおうと思って、俺が呼んでおいた」

ネロ「ああ、お前らが内部に侵入している間、外の奴らの相手をする…それが今回の俺の任務だ」

レイ「……なるほど。でも…研究所の内部構造なんてわかんないぞ?手当たり次第にいくのか?」

ネロ「心配はない。既に研究所の内部構造のスキャンはしておいた」

ネロが小型端末を操作して、レイとシャオリーの端末にデータを転送する。

レイ達は転送されたデータにすばやく目を通し、構造を理解した。

そして、シャオリーが説明する。

研究所の入り口を爆弾で爆破して、入り口を開けるのと同時に爆風で敵の視界を遮り、その隙にレイとシャオリーが突入。

ネロはその間に研究所の兵士の足止めをする。

リスクの高い戦術だが、方法はこれしかなかった。

ネロ「俺が奴らの足止めをするが、爆風が消えるまでの時間はおよそ5分間だ。それと、内部では何が起こっても俺は救援にはいけない…いいな?」

シャオリー「ああ…」

レイ「やるさ、絶対にやり遂げる!」

レイとシャオリーが武器を構える。

ネロ「なら行くぞ!作戦開始だ!」

そう言ってネロは走り出した。

それに続いてレイとシャオリーも続く。

ネロが橋を渡りながら爆弾を投げつけた。

ネロの投げた爆弾は見事に入り口に当たって爆発した。

兵士A「なんだ!?……ぐっ!?」

兵士B「爆発!?……ぐはっ!?」

兵士C「敵襲か!?……がはっ!」

ネロが爆発で驚いている見張りの兵士達を次々と気絶させていく。

ネロ「レイ、シャオリー!突入しろ!」

ネロの言葉を聞いたレイ達は顔を爆風から守りながら、研究所の中へ進んでいった。

……

ネロを倒すために兵士を全て外に出しているのか、内部には兵士が全くいなかった。

シャオリー「レイ、研究所のデータベースは地下だ。俺はそこにいってデータを奪取する!
データベースはデータを取った後に俺が破壊するが、それ以外の場所の破壊はお前に任せる」

レイ「わかった!すべて叩き斬ってやる!」

そうしてレイは正面の部屋に、レイはデータベースのある地下室へと向かった。

レイが長剣で正面の扉を斬り裂いた。

扉は大きな音をたてながら崩れ落ちた。

レイ「ここは…?」

部屋と呼ぶにはあまりにも大きな空間だった。

宮殿の大広間を思わせるその場所は、床面が強化ガラスで敷き詰められており、その下で淡い光を放っているカプセルのようなものがいくつも見えた。

部屋の入り口からしばらく進んだところにベッドがひとつ鎮座していた。

ネロから受け取ったデータを見ると、データには「生体兵器開発所」と記されていた。

おそらく、ここで捕らえた子供達を実験の材料にして生体兵器の開発を行っていたのだろう。

レイがベッドの元に歩いていくと、その先…最奥部に王の椅子と呼ぶのにふさわしい装飾のされた椅子に座っている白衣を着た40代くらいの男が座っていた。

男「ふ…なるほど、アークスか。それならば奴らが手を焼くのも理解できる…おかげで研究所の損失は計り知れないものになってしまった…」

そうは言うものの、男はさして気にしていない様子だった。

男「まぁ、それはどうでもいい。何故君がここに来たのか…大体の察しは付いている」

レイ「わかっているなら話が早い。ここは俺が潰す。なにも残さずに俺がぶっ壊す」

男「なるほど…だが君はそれよりももっと大事な用があるのではないかな?レイ・クローディア君?」

レイ「なんで、俺の名前を…」

男「我々の情報網をナメないでくれたまえ。生い立ちから経歴に至るまで、君達アークスのことはすべて調査済みだよ。なにもかもね…」

男が椅子から立ち上がり、リモコンのようなものを操作すると男の後ろのスクリーンにデータが映し出された。

レイ「これは……クインのデータ?」

スクリーンにはクインの生い立ち、身体データの他に、彼女に行ってきた様々な実験の内容が記されていた。

男「そう、かの優秀なアークスだったフォルネウス夫妻の一人娘に行った実験のデータだよ。しかし流石は優秀なアークスの娘だ…過酷な実験にも耐え抜き、最強の兵器となることができたのだからね…」

男の話を無視し、レイは静かに聞いた。

レイ「クインの…両親はお前らが殺したのか?」

男「ああ、そうさ。あの2人は我々の調査を独自に行っていた。そして恥ずかしいことにこちらの極秘データを奪われてしまってね…まぁ、我々の情報力なら彼等の居場所を突き止めることなど、容易いことだったがね」

レイ「……」

男「彼等の居場所を突き止めた後は簡単だった。2人を抹殺し、彼等の子供を誘拐…後は、このデータに記されている通りさ」

歪んだ笑いを浮かべながら、男はレイの方へと歩いてきた。

男「レイ君、我々のところに来ないか?」

レイ「なに?」

男「君は過去に両親を失っているね。その時、君は力が欲しいと…そう思ったはずだ」

睨むレイを無視して男は話を続けた。

男「だから君はアークスになり、もう誰も失いたくない…そう思って強い力を求めた。だが、私達なら君に更なる力を授けることが出来る。アークス…いや、この世界の誰よりも強い力が手に入る。どうだ?悪い取引ではないだろう?」

レイ「……言いたいことはそれだけか?」

レイが強く殺気を込めて言い放った。

レイ「強い力?ふざけるな!クインの両親を殺して、クインにあんな酷い事をしたお前達の言いなりになると…本気で思ってるのか!」

レイは目からは涙を流して叫んだ。

レイ「俺はお前達を許さない!お前らの言う戯言も許さない!本当に強い力っていうのは…他人から与えられる物じゃない!自分で掴み取って物こそが本当の力なんだ!」

男「……交渉は決裂か…ならば仕方が無い…君にはここで消えてもらう。そして、君の死体は我々が有効活用してあげよう!」

男が指を弾いた直後、レイは背後から砲撃を受けた。

その衝撃で吹き飛ばされたレイは研究所の床に叩きつけられた。

起き上がったレイが正面を見ると武装した大勢の兵士がレイに迫ってきていた。

レイは静かに、ゆっくりと剣を構えた。

そして…

レイが。

吠えた。


……

シャオリー「データと薬品の奪取は完了した。これからレイと合流してそちらに向かう。すでに爆弾の設置も完了している」

ネロ「了解した」

シャオリーは通信を切ると、レイの入っていった部屋を目指して走っていた。

シャオリー「妙に静かだ。戦闘はもう終わったのか?」

レイの入っていた部屋へ辿り着き、室内に入るとシャオリーはその光景に驚いた。

室内は静かだった。

レイ達と生体兵器開発所との戦いは終了していた。

シャオリーは部屋の中央に立ち尽くしているレイを見つけた。

レイの周りには鉄屑と化した銃や剣があちこちに散らばっていた。

戦闘の余波を受けたのか、レイが破壊したのかは定かではないが、部屋のスクリーンは両断され、研究室の道具と思われる物は砕け散っていた。

そして血を流し、殺された何人もの人間がレイの周りに倒れていた。

そしてシャオリーはその内の死体のうちの一人、白衣を着た男に視線を移した。

男の白衣は血で汚れており、頭の半分が無く、残ったほうの目は虚空を見つめ、左胸にはレイの長剣が突き刺さっていた。

シャオリー「……」

シャオリーは黙ってレイの元に歩いていった。

シャオリー「レイ…」

レイ「……シャオリー」

シャオリー「終わったようだな…」

レイ「データは?」

シャオリー「心配ない。薬品の回収とデータベースのデータを奪取した後、爆弾を仕掛けておいた。俺達が外に出たと同時に爆発するようになっている」

レイ「そっか…わかった…」

シャオリー「行くぞ。もうすぐここは爆破される。急いで脱出するぞ」

レイ「あ…ああ…わかった」

研究所から脱出したレイ達はネロと合流し、研究所はシャオリーの仕掛けた爆弾によって爆破された。

こうして、レイ達と研究所の戦いは幕を閉じた。

……

そして、あの戦いから1ヶ月が経った。

レイ達の持ち帰った薬品を研究することによって、クインに投与された薬の力を打ち消す薬が完成し、クインの身体は徐々に回復していった。

最初は副作用が出たりと寝たきりの状態が続いたが、1ヶ月経つころには普通の生活が送れるくらいに回復していた。

それからはレイ達に生活に必要な知識を学びながら生活していた。

そして…

レイ「ただいま…」

クイン「レイ、おかえりー!」

レイが任務を終え、部屋に戻るとクインがレイに抱きついた。

普通の生活ができるようになったクインはレイの部屋で生活していた。

レイ「うわぁ!クイン…?」

クインの全力突撃にバランスを崩しながらも、なんとか踏みとどまり、クインを支える。

クイン「レイおそいよークインおなかすいた…」

レイ「ごめんごめん…遅くなっちゃったね…俺もおなか空いたな…何か食べようか」

クイン「うん!」

レイはクインの手を握って部屋を出ていった。

少年は少女を守ると守ると約束した。

少女の全てを守ると…それはこれから来る幸せのための…大切な約束

-FIN-

 2013_08_05


レイは2人に全てを話した。

自分の両親とクインの両親が親友同士で、両親同士が会う時は毎回レイはクインと一緒に遊んでいた。

レイを怖がっていたのか最初はぎこちない感じが続いたが、次第に仲が良くなっていった。

しかし、ある日突然、クインの両親が亡くなった。

同時にクインは行方不明となった。

そしてレイの両親もクインの両親の後を追うようにして亡くなり、レイはクインの事を次第に忘れていった。

ネロ「あの子が、お前のいうクインという名の少女なのか?」

レイ「わからない…」

シャオリー「レイ、もしもあの子がお前のいうクイン・フォルネウスだとしたらどうするんだ?」

レイ「もちろん、保護するさ。やっとクインに会えたんだ…放っておくことなんてできない…」

シャオリー「レイ、それは彼女が俺達の敵だとしてもか?」

レイ「え?」

シャオリー「アークスのデータベースにあの子のデータはなかった。つまりアークスではないということだ。だとすれば、彼女は俺達と敵対する組織の人間かもしれない可能性がある」

レイ「そんなこと…」

ないとは言い切れなかった。

思えば何故あの少女はあの場にいたのだろうか。

シャオリーのいう組織から逃げ出してきたのだろうか…

そして、シャオリーの言う通り、彼女が敵であったとしたら…

レイがそこまで考えた時、ライナからの通信が入った。

ライナ「レイ、あの子検査結果が出たから、ちょっと来てくれる?」

レイ「ああ、わかった」

レイは通信をきった。

レイ「ごめん、ちょっと行って来る」

そう言ってレイはメディカルルームへと向かった。

……

メディカルルームにきたレイにライナは検査報告をした。

ライナ「あの子、生体兵器の開発の強化手術をされた形跡があるの」

レイ「生体兵器?」

ライナ「うん、レイも聞いたことあるでしょ?」

レイ「ああ、身寄りのない子供を誘拐して、戦争のための兵器に仕立て上げるっていう所だろ?」

ライナ「多分、そこから逃げ出してきたんだと思う…」

レイ「だからあの時、あの場所にいたのか…」

ライナ「多分…それとあの子の身体から異常な薬物反応が検出されたの」

ライナがレイにデータを見せる。

レイ「薬物?」

ライナ「詳しいことはわからないけど、身体を強化する代わりに強い禁断症状を起こす危険なやつ…だと思う…」

レイ「禁断症状…」

ライナ「それ飲ませて研究所に依存させて逃げ出せないようにしてたのかも…」

レイ「なんて酷いことを…」

レイは強く拳を握り締めた。

ライナ「あの子、今もどんどん衰弱してるの…禁断症状が出てるの…このままだと確実に死んじゃう…」

見ていて辛いのか、ライナの目には涙が浮かんでいた。

レイ「なんとかならないのかよ!?」

というレイの言葉にライナは首を横に振った。

ライナ「投与された薬のデータはないから対処方もわからないし、ここの設備じゃあの子を延命させてあげることもできない…」

レイ「……っ!!」

その言葉を聞いたレイは、メディカルルームを飛び出していった。

……

メディカルルームから自室に戻ったレイは悩んでいた。

これからどうすればいいのか。

このままだとあの子は確実に死んでしまう…

しかし、対処法がわからない以上、レイにはどうすることもできなかった。

シャオリー「レイ、ちょっといいか」

シャオリーがレイの部屋に入って来た。

シャオリー「レイ、あの子はどうしている…」

レイ「……」

レイはシャオリーに少女の現状を話した。

シャオリー「なるほど、生体兵器を開発する研究所から逃げ出した少女か…フッ…調べたデータと一致したな」

シャオリーが手に持っていたノートパソコンをレイに見せる。

シャオリー「ここ最近で被験者が脱走した生体兵器がいる研究所を調べた結果、ひとつだけ該当する場所があった」

そこには、数々の生体兵器を開発している研究所の場所、そこにいる被験者達のデータが並んでいた。

レイ「こんなデータ、一体どこから…」

シャオリー「個人的なハッキングだ…少々骨が折れたがな」

そういうことじゃないんだけど、という言葉をレイは飲み込んだ。

シャオリー「それと、研究所のデータベースにアクセスした結果、あの少女は過去に行方不明になっていたクイン・フォルネウスだということが判明した」

レイ「えっ!?やっぱり、あの子がクインなのか…」

シャオリー「何故、この研究所にいたのかはわからないがな」

レイ「多分、クインの両親が死んだ時に誘拐されたのかもしれない…」

シャオリー「なるほどな、それから身体を改造され、薬を投与され、今は禁断症状による衰弱か…」

レイ「ああ…このままだと死んでしまう…でも俺、どうすればいいかわからなくて……」

と言ったところで、レイはもう一度パソコンを見た。

そこにはさっき見たままの研究所の場所や被験者達のデータが映っていた。

そして、レイは部屋から出て行こうとした。

シャオリー「どこに行くつもりだ?」

レイ「決まってるだろ!クインがいた研究所に行くんだ……あの研究所に行けば、クインに投与されていた薬があるはずだ。それを解析すれば、クインを直す薬が作れるかもしれない」

シャオリー「だが、あそこの警備は厳重だぞ。下手をすれば、お前が死ぬことになるかもしれない」

レイ「それでも…クインが助かる可能性が1%でもあるなら、俺はそれに賭ける!それしかクインを助ける方法はないんだ!」

シャオリー「だが、彼女は敵だぞ?それでも助けるのか?」

レイ「クインは利用されているだけなんだ…きっかけさえあれば、元に戻れる!」

その言葉を聞いたシャオリーはレイの決意に揺るぎがないことを悟った。

シャオリー「やはり、お前ならそう言うと思っていた。準備していて正解だったな」

レイ「へ?」

シャオリーの言っている意味がわからず、レイは思わず間抜けな声を出してしまった。

シャオリー「行くぞ、今回の件は俺も手を貸そう。時間が無いんだろ?」

シャオリーの言葉の意図を理解したレイはシャオリーの後を追いかけた。

レイ「…俺を試したのか!?」

シャオリー「お前はいつも大事なところで迷うからな。だが、今回は今までにないほどに危険だ。だからお前の意志を確認しておきたかった。まぁ、迷いがないようで安心したがな」

レイ「……言ってろよ……ありがとうな」

シャオリー「その言葉は、このことが終わってから言ってもらおう」

レイ「わかったよ……行こう!」

-続く-
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ネロ

Author:ネロ
Ship4にて大小の差はあれど活動中。

故にPSO2の活動記録を中心に更新予定。
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